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会長コメント

第75回九州経済懇談会(3/12)後の共同記者会見における会長コメント要旨

 

 

【春闘】

○質問:本日の大手企業の集中回答を踏まえた現状の評価と、中小企業との

    格差是正に向けた対応について問われ

 

 本日は幅広い業種で満額回答が相次いでおり、いい流れが定着しつつあると

認識している。成長と分配の好循環の考え方が、相当意識されるようになった

のではないか。

 

 中小企業の賃上げについては、コストの上昇を適正に価格に転嫁することが

必要であり、それが当たり前と思えるような社会になることが重要だ。九州の

経済4団体(九州経済連合会、九州商工会議所連合会、九州経済同友会、九州

経営者協会)は、価格転嫁の商慣習の定着に向けた宣言を発出しているが、

その中では民間だけでなく自治体に対しても取引の適正化を働きかけている。

社会全体で取り組まなければならない重要な課題である。

 

 

○質問:人手不足がより深刻な地方での賃上げに期待することについて問われ

 

 中央と地方で格差があるのは間違いない。2018年の九州の1人当たりGRPは

360万円で、ブロック別では全国最下位の低水準である。

 

 地方には農林水産業など様々な特色ある産業がある。今、米の価格が高騰し

ているが、大切な自前の食料を適正に評価して、正しい値付けをしていく仕組

みがあれば、地方においても賃金引上げに期待できる状況になるのではないか。

このような産業にこそ、適正に価格転嫁し、原資を蓄え、賃金に回す循環が必要

である。

 

 

【九州経済】

○質問:貿易黒字が続く九州経済の評価とトランプ政権の関税政策への対応に

    ついて問われ

 

 指標をみると、九州経済は民間企業設備投資が高水準で推移しており、輸出や

インバウンドも好調であることなどから、堅調な成長が持続していると認識して

いる。

 

 九州の主力産業の一つが自動車であることを踏まえると、トランプ政権の関税

政策の影響は、短期的には避けられないだろう。但し、中長期的にはグローバル

な市場経済の中で金利や為替などで調整が進んでいくことから、次第に収束して

いくと思っている。

 

 大事なことは、完成品にせよ部品にせよ、これしかない、ここでしか買えない

というような、高付加価値のものを作り続けていくことだろう。これは新生シリ

コンアイランド九州をベースとして新しい産業を興していこうという九経連の思

いでもある。

 

 

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