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【7月24日開催】産業振興部会 2025年度 第1回先進工場見学会

   

                  先進工場見学会

 

   

         見学風景                 説明風景

 

【日   時】2025年7月24日(木)13:00~15:30
【訪問先】九州旅客鉄道株式会社 熊本総合車両所
     (熊本県熊本市南区富合町田尻343番地)
【出席者】21名
【見学会】
    1.開会
    2.会社概要説明
    3.工場見学
    4. 質疑応答
    5.閉会

 


 九州旅客鉄道株式会社様の格別のご厚意により、本年度最初の先進工場見学会を実施した。

本見学会の目的は、ディジタル化・自動化をベースとした製品およびものづくり、さらに技術開発

やオープンイノベーションについての理解の深化や新たな気づきを得るための助けとなる先進

事例を学習することである。今回の熊本総合車両所は九州新幹線の安全運行のまさに心臓部で

あり、車両のメンテナンス面から九州新幹線を支えている工場である。今回はロボットによる軸力

測定・レーザー研ぎや台車入れの現場を見学した。
 熊本総合車両所は、日々の安全運行を支える日常点検から、数年に一度行われる大規模な分

解・修繕(全般検査)まで、新幹線車両の「健康管理」を一手に担っている。 その一つに、新幹線

の安全上重要なボルトの締め付け管理があり、トルク管理に加えて締結後の軸力を全数測定し

ている。しかし、大変な労力が必要なだけでなく、測定値のばらつきが問題となっていた。

この問題を解決するため軸力測定ロボットを開発し、省力化と測定精度向上を実現した。さらに、

測定値はディジタル化し、データ活用を容易にしている。
 次に、新幹線車両は全般検査ごとに車体塗装が行われるが、塗装をのり易くするため表面を

研磨する必要がある。しかし、研磨は作業が大変なだけでなく、作業によって粉塵や騒音が発生

する問題があった。この問題を解決するため、レーザー車体研きロボットを開発し、省力化と作業

環境を改善した。レーザーを活用して車体の塗装剥がしを行う次世代技術であり、業界初の試み

とのことである。
 熊本総合車両所は、産業用ロボットの活用によりメンテナンス作業の自動化を推進すると同

時に作業自体も環境に配慮した見直しを行うなど、新しいことに挑戦している現場であった。

徹底した安全管理と先進のディジタル技術を駆使することで、九州の『安全』と『時間』という最

も重要な価値を創り出していることが実感できた。当初の目的を十二分に満足できた見学会で

あった。

 

 

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