【賃金引上げ】
春闘において、妥結前に大胆な賃上げを表明する企業が相次いでいることについて問われ。
本日の九州経済懇談会では、半導体など様々な場面で九州経済が元気だという話しがあった
が、その元気な九州だからこそ、賃金を上げていくモメンタムがあり、賃上げを実現していくこと
が必要である。重要なのは、中小・零細企業を含めて賃上げのムーブメント起こしていくことで
あり、適正な価格転嫁を進めなければならない。
経団連、日商、経済同友会が「構造的な賃上げによる経済好循環の実現に向けた要請」(1月
17日)を発出したが、それに呼応して、九州経済4団体(九州経済連合会、九州商工会議所連合
会、九州経済同友会、九州経営者協会)も共同宣言「構造的な賃上げによる経済好循環の実現
に向けて」(2月16日)を公表した。
最終的にはそれぞれ個別の事情により判断することになるが、今こそが構造的な賃上げの大
きなチャンスである。
【エネルギー安定供給】
九州の廉価な電気料金と原発の再稼働の重要性について問われ。
九州における半導体関連産業の集積は、安定的かつ日本の中では廉価な電力が大きな要素
のひとつであるが、今後、先端半導体やDX、GXなどさらに電気を必要とする産業を根付かせる
ためには、日本で電力を賄う体制が必要である。
再生可能エネルギーの主力電源化と同時に、安全を大前提とした原発の再稼働や次世代原発
の開発により安定的な電力を確保することが、日本の産業の持続可能な発展には欠かせない。
【九州経済】
九州経済の見通しについて問われ。
TSMCの九州進出は「新生シリコンアイランド九州」実現に向けたスタートである。まずは
TSMCと連携したサプライチェーンを構築することが重要であるが、同時に、これを契機として
イノベーションを起こしていかなければならない。
九州では半導体だけではなく、農業、DXなど様々な取り組みを行っており、本日の懇談会では、
経団連から引き続き支援していただく流れを確認できた。地方が元気であることが日本を元気に
していくという信念をもって、日本経済の発展に貢献していきたい。